「愛憎」
MCRラボ#4「愛憎」
新宿村LIVE
上演された芝居は悪くない……ていうか、
割合と面白かったのだけど、
何か乗れなかった。
原因はわかっている。
タイトルだ。
タイトルとストーリーの関係性なんか知ったこっちゃないが、
どうにも「愛憎」というタイトルが
脳裏に張り付いたまま芝居を観て、
終わって、釈然としないのだ。
おいらは芝居を理解しようとはしない。
いつも、どんな舞台でも。何を感じたか。
今回の場合、多分「愛憎」というのは
「愛」と「憎しみ」ではないのだろうな。
それぞれを原料とはしているのだろうが、
できあがった加工品は新種のようなとでもいうか。
人間関係を表す現代的で新語的な表現……
そのうち「夕べ彼氏と愛憎っちゃってさ〜」
なんて使い方ができるようになるのかもしれぬ。
言葉は伝達手段のひとつの道具であるから、
便利にもなるし、変化もするだろう。
でも、感情とそれを形容する言葉には、
水が高いところから低いところに流れるようような
順序があるはずだ。
「独りよがり」で充分な内容を「愛憎」とするのは
コピーセンスなのだろうか。
それを採点する立場じゃないが、やはりピンとこない。
「毒と音楽」
「スイーサイズ ハイ 」
UNITレンカノ PIECE2
阿佐ヶ谷アルシェ
中盤までなかなか面白い芝居だった。
終盤は破綻無く上手にまとめようという意図が感じられて、
リズムが悪くなった印象。
説明をもっと大胆に省いても充分に成立するはずだ。
悪役となる自殺幇助男は一種のサイコなわけで、
特異な価値観を持っている人間であることを丁寧に教えてくれる。
確かに重要な内容だ。
このエクスキューズがなければストーリーの土台が脆弱になるだろう。
しかし、それでも更に削って最小限にするべきだったと思う。
理由の一つ、誤解や分からないという感想を怖がって、
クライマックスに必要な勢いを削いでしまった。
理由の二つ、セリフのやりとりによって、
常識が通用しない男の人間像が理解しやすくなってしまった。
この安定感は安心感につながる。
生理を超えた怖ろしさは、理解とは対極にある。
登場人物たちが怒ったり怖がったりしても、
観ている側の恐怖感は増幅しないのだ。
姿かたちは人間に見えたとしても、
人間とは思えない戦慄をどう表現するか。
説明されても、ピンとは来ないんだよネエ。
「愚者の雪 賢者の桜」
時の工房 第六回公演 お時戯草子
アドリブ小劇場
悲恋物語。
と、一口で言っても様々なパターン、
シチュエーションがある。
恋が成就しない阻害要因をどう設定するか。
この話はロミオ&ジュリエットではなく、
恋人達それぞれに恋を諦めさせようとするカセを背負わせていた。
それはいいとして。
男と女、
それぞれの心に芽生えた恋愛感情に対する
戸惑いや煩悶のプロセスが、
かなりすっ飛ばされている感じがした。
キャラや時代背景等々から、
素直な心情吐露をさせにくいのは理解できる。
でも、死んでいく女に感情移入できない。
男の事が好きなのかどうかすら良く分からない。
……大きな時代の転換期に、儚く散る恋花ひとつ……。
@女の心に巣食う深い闇〜
Aそこへ現れる闇からの解放を誘う男〜
Bしかし抗えない宿命に殉ずる女……
一応三段論法に当てはめているけれど、
これだけでは悲恋というか恋愛にはならないだろう。
AとBの間に欠かせないものがあるはずだ。
愛し合っている二人、を確立させなければならない。
その先に悲しい結末が待っているから物語になる。
セリフで説明されているのかもしれない。
ベタな演出が嫌なのかもしれない。
しかし、通常の「人の死」以上の哀切さを感じられないのだ。
解釈の自由とは違うと思う。
芝居全体のリズムや展開はストレスなくまとまっていた。
でも物足りない感じ。
「R・P・G! 」
UNITレンカノ リニューアル公演PIECE01
中野ウエストエンド
ゲームの世界を舞台設定にする芝居が多い、気がする。
それだけ影響力があるわけだろうね、若い作り手達には。
でも、バーチャルとリアルのギャップを
人間性の覚醒に結びつける常套手段もそろそろお腹一杯だ。
何か、もっと違う視点はないものかね。
おいらはゲームをやらない。ゲームを否定も肯定もしない。
興味がない。
でも、世の中には経験した事がないものや
特段魅力を感じないもので溢れている。
おいらが知っていることなど、
百科事典の10ページ分もないんじゃないだろうか。
でも、必要ならば調べるし想像することができる。
医者でも弁護士でも人殺しでなくても、
ストーリーでなら彼等を書ける。
深海でも火星でも白亜紀でもゲームでも
想像力が産み出す妄想の世界だ。
RPGでやりたかったモノ、コト。
何ぞや。
まあ、説明されても仕方がないし、
知りたいわけでもない。
観客として感じられたものが全てだからね。
コスプレアクションなのかな。
でもゲームキャラのスタイルだから、
“怒”とかがアニメチックになってしまい
実写版というか戦隊ショーのような面映さを感じてしまう。
感性というか、感覚の違いはあるだろうな。
理解できても感じられないんだよね。























